天神山から見た岩手山(南部片富士)
盛岡の中央を流れる清流中津川の上流に上の橋がある。 その橋を渡って東に800メートルほど行くと突当りに老杉に囲まれた小高い丘がみえる。それが盛岡市民に「おでんつあん」と呼び親しまれている盛岡天満宮が祀られている天神山である。 115段の石段をのぼるり、鳥居をくぐれば老杉にかこまれて、入母屋造りの社殿が典雅なたたずまいをみせている。 社殿前に通ずる石畳の参道の両側に素朴な風貌をした一対の狛犬が据えられており、その台座には啄木が詠んだ歌が刻まれており、若き日の啄木がこの境内を訪れては、詩情を湧かせたであろうことが想像される。