飛び梅について

平安時代前期に学者、文人、政治家として活躍した菅原道真公(845~903)は901(昌泰4)年、政略により筑前(現在の福岡県)の大宰府に大宰府権帥として京都から左遷され、その地で生涯を終えました。墓所にたてられた大宰府天満宮には、名残を惜しんだ愛梅が都から一夜にして飛んできて根を下ろしたと伝えられている御神木「飛梅」があります。 天満宮の「飛び梅」は、参勤交代で江戸に出た盛岡藩士が、親交のあった筑紫の武士から譲り受けた種を育成して植樹したといわれ、この梅の実を食べると、学問や文芸に秀でると伝えられています。 育成に携わった阿部善吉は、地域特有の変種で、枝が垂れているシダレカツラの増殖に功績のあった人物でカツラは盛岡市の木として市民に親しまれています。